上級国民、飯塚幸三元院長が退院も、逮捕なし。

『え、逮捕なしなの・・・』。これがこんちの感想です。

先月、池袋で交通事故を引き起こし、自転車で横断歩道を渡っていた親子２人を死亡させた飯塚幸三元院長が退院しました。体調の回復を待ってから、逮捕すると思われていましたが、結果は逮捕なしということで、今後は任意での聴取ということになります。

なぜ逮捕されないのか

ネットでは、逮捕されていない＝罪に問われていない、という受け取りをしている人が見られますが、これは認識の間違いです。逮捕は身柄を拘束するかどうかの話で、起訴するかどうか、罪になるかどうかは、検察・裁判所が決めることです。

今回のような大きな事故の場合、逮捕が通常だったのですが、飯塚元院長が華々しい経歴をもつ上級国民であるから逮捕されない、という誤った見方が世間に広がっています。上級国民だろうが関係なく、刑事手続は行われているとこんちは信じていますが、実際は不明です。裏で力が働いているのかもしれません。

ただ、ニュースで報道された飯塚元院長が歩いている様子を見て思ったのは、「確かにこんなよぼよぼだと逮捕しないかも」ということでした。

警察は逮捕をした場合、４８時間以内に容疑について捜査し、検察に身柄を送らないといけません。検察は警察が捜査した内容をもとに起訴するかどうかを判断します。検察が起訴した場合、９９％以上が有罪となっています。つまり、”絶対に裁判に負けない”という材料がないと検察は起訴しないということです。

こういったことを考えると、無理に逮捕するよりはじっくり調べを勧めて、書類送検するのが理にかなっています。

上級国民だから実名報道

ネットでは「上級国民だから優遇されている」といわれていますが、そうばかりではありません。というのは、飯塚元院長が上級国民でなければ、マスコミは実名報道していません。

マスコミの報道基準では、逮捕が実名報道の大きな要素だからです。もし、一般人が引き起こした事故の場合、「８０代の男性」という呼称になるわけです。

逮捕＝実名＋容疑者、性別（男・女）

逮捕なし＝年齢・性別（男性・女性）

書類送検＝年齢・性別（男性・女性）

ちなみに、男性と男でも意味合いが異なります。

まとめ

こんちとしては、名前や経歴を報道されまくっているので、社会への影響は、もはや逮捕と変わらない（それ以上）と感じています。事件については、警察が国民感情で逮捕するかどうかを決めることはないので、このまま書類送検という形で終わるでしょう。

今回逮捕がなかったことで気がかりなのは、『逮捕されていない＝罪に問われていない』と勘違いした人が、個人的制裁を加えるようなことに繋がるのではということです。車で飯塚元院長の自宅に突っ込むとか・・・でてきそうじゃないですか。マスコミは逮捕しなかった理由を警察に取材し、その内容を報道したほうがいいのではないかと思います。